吉田泰郎法律事務所 吉田泰郎法律事務所
トップページ > 法律情報

フェイスブック


強制執行・保全を理解するための用語 …… 法律用語集

強制執行,執行裁判所,債務名義

質問1)「強制執行(きょうせいしっこう)」について教えてください。

回答
強制執行とは、国家の強制力によって、私法上の請求権を強制的に実現する手続きのことです。強制執行については、民事執行法などによって規定されています。
請求権について債務者が履行しない場合、請求権者は実力行使することができず、国の執行機関による強制力をもって、それを履行することになります。
強制執行の申立てには、執行裁判所か執行官に執行文が付与された債務名義を提出することが要件となります。
債務名義とは請求権を公証する文書であり、確定判決や仮執行宣言付判決、和解調書、調停調書などがあります。
強制執行には、金銭債権の履行を目的として行われる不動産執行や船舶執行、動産執行、債権執行といった金銭執行と、土地引渡請求などの金銭債権以外の債権を実現するために行われる非金銭執行があります。
一般的な金銭執行では、執行機関が債務者の財産を差し押さえ、それを換金した金銭が債権者に配当されるという流れとなります。


質問2)「執行裁判所(しっこうさいばんしょ)」とはどういう裁判所ですか?

回答
執行裁判所とは、強制執行の手続きを行う執行機関です。
強制執行の執行機関としてはほかに、執行官が設けられています。
裁判所が行う民事執行は法の規定により執行処分を行うべき裁判所が、また執行官が行う執行処分は執行官の所属する地方裁判所が、それぞれ執行裁判所となります(民事執行法第3条)。


質問3)「債務名義(さいむめいぎ)」とはどのようなものですか?

回答
民事執行法第25条には、強制執行は執行文の付された債務名義の正本によって実施するとあります。
債務名義とは、請求権の存在とその範囲を公に証明する文書のことです。
債務名義には、確定判決や和解調書、調停調書などが用いられます。
また、判決確定前であっても、仮執行の宣言を付した判決であれば債務名義として認められます。
ほかに、金銭の支払等を目的とする請求についての公正証書で、執行受諾文言が記載されているものも、債務名義として認められます。

↑ 法律用語集のトップページに戻る

 

吉田泰郎法律事務所

ご案内メニュー

ページの先頭へ
Copyright©2013 Yoshida Yasuro Law office.ALL RIGHTS RESERVED.