エタニットパイプ高松工場のアスベスト被害について

   

当事務所の弁護士が高松地方裁判所に訴えを起こしている事件が,読売新聞,四国新聞などで報道されています。

これは,いわゆるアスベスト被害について,国との和解手続きをおこない,国から金銭的な救済を受けることのできる手続きです。

事件の背景を説明します。

昔,高松の屋島には,「日本エタニットパイプ高松工場」という工場がありました。

これは,水道管やパイプなどを製造していた会社です。

昭和の高度成長期には,日本各地で,インフラ工事が盛んでしたので,日本エタニットパイプは,当時,大盛況でした。

高松の地元でも,日本エタニットパイプは,「当時は」優良企業だと考えられていました。

当時,水道管,パイプなどの材料は,ほぼ100%,アスベストという原料を使っていました。石綿,ともいいます。

アスベスト(石綿)は,工業製品の材料としては非常に優れた素材でしたが,一方で,人体,とくに肺に吸入された場合,長い時間をかけて,人体に致命的な害をあたえます。

潜伏期間は40年から50年といわれます。

一度発症すると,アスベストによる肺がん,中皮腫,という重大な病気となり,ほぼ100%死亡にいたります。

 

こういうアスベスト被害について,国は,当時,アスベスト製造工場に対して,もっと有効な規制をおこなうことができたにもかかわらず,十分な規制をおこないませんでした。

そのため,国は,現在,当時,アスベスト製造工場で労働をしていたために,アスベスト被害を受けた方々に対して,責任を認め,和解手続きにより,損害賠償を支払うことを決めています。

厚生労働省のホームページでは,アスベスト被害について裁判での和解手続きをおこなえば,国が一定金額の賠償をおこなうことを公式に表明しています。

今回,当事務所が起こした,国家賠償請求は,厚生労働省が示した和解基準を満たす方についてのものですので,順当にいけば,国との間に和解手続きが成立すると思われます。

多くのアスベスト被害の方々が,国の救済制度を利用し,一定の賠償を受けてほしいと思うところです。

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