法律実務上のポイント  第4話 「相続の注意点」

      2018/07/01

yoshidabig

今回、相続の実務家の視点から相続する場合の注意点をお話したいと思います。

1 銀行預金の注意点

相続が発生しそうな場合,たとえば、ご親族の方が重大な病気で入院しそうな場合でしたら、相続の実務家としては

「預金口座から、まとまった現金を引き出しておくべきです」とアドバイスします。

なぜならば、銀行は、預金口座の名義人の方が死亡した場合には、すぐに預金を封鎖するからです。そして、相続の処理が終わるまで預金を絶対に引き出してくれません。

そのため、死亡された方(法律的に「被相続人」といいます)の葬儀をしようと思って預金口座からお金を引き出そうとしても、銀行の方から

「被相続人が亡くなっているのでお金を引き出せません…」

と、拒否されてしまします。被相続人が1人であった場合は、銀行での手続きだけで比較的簡単に処理出来ますが、被相続人同士で争いがある場合や、

被相続人の名義の預金が、一家の全部の財産である場合には

「預金はあるのに、葬儀費用を現金で支払いできない…」

という困った事態になってしまいます。

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2 個人事業主の場合

個人事業主の場合には、さらに困った事態となります。事業のために使っている資金を預けている被相続人名義の預金口座が全て、現金の引き出しがストップしていまいます。

そうなると事業の運営が大混乱となってしまいます。

被相続人が亡くなっても、当然、個人事業のための支払は継続しないといけないのですが、銀行は、そういう事情を理解してくれません。

対策としては、被相続人が存命なうちに銀行預金から現金を引き出しておく、ということが一番効果的なのです。もちろん、引き出した現金は何に使ったのか全てメモしておき、他の親族の方に説明できるようにしておきましょう。

 

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