法律小話 「強制執行のための預金調査」

      2018/07/15

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今回は、強制執行についてお話しします。

訴訟で100万円の勝訴判決が出た場合でも、相手方が、任意に支払わない限り、100万円を回収するための手続きを裁判所に申立てる必要があります。それが、強制執行の手続きです。

逆に、強制執行をするためには、裁判で勝訴判決をとるなど、債権の存在と範囲を公的に証明できるものが必要になります。

 

強制執行の手続きでよく耳にするのが、銀行口座の差押えです。差押えを行うと、差し押さえられた財産は、自由に処分できなくなり、その後、裁判上の手続きをとおして、100万円を回収することになります。

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しかし、差押えを行うためにも大きなハードルがあります。

差押えを行うためには、差押えをする財産を見つけなければならないのです。

例えば、銀行口座を差押えするためには、銀行名と銀行口座を管理している支店を特定する必要があります。そして、通常、銀行に相手方の口座があるか聞いても、預金者の秘密保護を理由に、決して教えてくれません。裁判所が調べてくれることもありません。これではただの紙くず同然です。

以上のように、強制執行を行うためには、大きなハードルがあるのです。

 

ところが最近、有利な制度ができました。裁判で勝訴判決をとった場合だけですが、弁護士が手続きをすれば、一部の銀行は、支店名・口座番号を特定しなくても、預金口座の有無や預金の残高を調べることができる、という制度です。

香川県では、百十四銀行については預金の調査が可能です。

この新しい制度により、裁判で判決をとるメリットが強くなりました。強制執行を行う際に、弁護士に依頼すると上記のようなメリットもあるのです。

弁護士としては、今後、対象となる銀行が拡大することを願うばかりです。

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