法律実務上のポイント  第8話 「会社の破産事件」

      2018/11/01

yoshidabig

会社の債務に関する整理には、大きく分けて、任意整理、民事再生、破産、という3種類の対応が考えられます。

任意整理に適している案件というものは、借入先が銀行や信用金庫など少数である案件、借入先の多くに信用保証協会の保証がされている案件、本業でリストラをすれば黒字化できる案件、というものです。

月々の支払い金額を低くして、支払期間を長期化する方法です。

民事再生に適している案件は、会社の業種によります。たとえば、ゴルフ場、ホテル、旅館などは民事再生に適している案件だといえます。これらの業種は会社の資産に占める設備の価値が高く、現金商売であることが多いため、民事再生により債務を軽減することにより事業を再生することが可能です。

 

その他の多くの場合には破産手続を選択することが多いです。リストラをしても単年度赤字にできない案件、サラ金や高利金融業者に借りている案件などは破産向きです。

kaiketsu

「破産」というと、良くないイメージがありますが、正しく破産をするということは積極的に推奨するべきことだと思っています。

正しく破産をすれば、無理な返済から解放され、人生を新しくやり直すことができます。

破産のデメリットは、7年間は借金ができないということくらいです。しかし、破産を考えているような借金が多い状態であれば、新たに借入をすることはそもそも難しいのですから、実質的には破産のデメリットというものは考えにくいとも言えます。

破産すると「怖いことになるのではないか」と思い込んでいる人が多いのですが、実際には、破産制度ほど、困った立場の方を優しく救済するような慈悲深い制度は、なかなか、めったにありません。

 

変に破産から逃げると、親族に無理に保証人をお願いすることで親族関係を悪化させたり、悪質な金融業者に手を出したり、夜逃げして住所不定となってしまったり、という不幸な結果を招くことになりかねません。「破産を怖がる」のではなく、法制度を上手く利用する、という気持ちが大切です。

 

 - ニュースレター