遺産相続の相談が増加しています。

高松市役所の依頼を受けて、市民向けの法律相談をおこなってきました。
今回、30分枠で5名の方の法律相談を担当しました。
5名の法律相談のうち、4名が相続に関する相談でした。
最近は、遺産相続事件の事件件数は増加しているようです。
人によっては、遺産相続事件は、
「法律業務における唯一の成長分野」
と言う方もいるようです。

遺産相続というと、大金が動くようなイメージがありますが、実際には、そんなに大金を残す人は多くはありません。

とくに最近、相談を受けることが多いのが
「相続したくない土地があるんですが、どうにかして、受け取らない方法はないでしょうか?」
という相談です。

土地というものは、価値のあるものだというのが一般的な認識かもしれません。
しかしながら、
・耕さなくなった水田
・山林
・築100年以上の木造建物
などの不動産は、誰も買ってくれる人がいませんので、価値としては、ほとんどゼロに近いものです。

その一方で、価値がゼロに近い不動産であっても、固定資産税の請求をされることになります。
固定資産税として請求される金額は、ごく少額ですが、
「一生払っていく」
と考えると、少々げんなりするところがあります。
まして、境界のわからないような山林など、誰も買ってくれないような不動産ですと、
「自分だけでなく子孫まで永遠に固定資産税を支払っていく」
ということになり、負担だけがついてまわることになります。

こうなってくると、「不動産を相続した」といっても、喜ぶべきものではなく、逆に、重荷になってしまいます。

こういうように、遺産相続といっても、相続したくない不動産というものもあります。
イメージと異なり、遺産相続は、そんなにバラ色の体験でもありません。

この記事を書いた人

yoshida

香川県高松市の弁護士 吉田泰郎法律事務所です。JR高松駅徒歩5分。あなたが話しやすい弁護士をめざしています。

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