平成28年12月21日に,弁護士吉田泰郎が原告代理人をつとめていた,国家賠償請求について,国との間に和解が成立しました。
国が,アスベスト被害についての責任を認めて,被害者の遺族2名に対して,合計1430万円および遅延損害金を支払う,という内容の和解です。
この訴訟は,旧日本エタニットパイプ高松工場で,アスベスト被害を受けて,死亡した被害者の方の遺族2名が起こしていたものです。
旧日本エタニットパイプ高松工場は,アスベストを取り扱っていた工場でしたが,アスベストの管理に問題があったため,自社の従業員に対して,アスベストによる健康被害を発生させたのです。
そして,国は,アスベスト被害について,もっと早期に健康被害を把握して,国民の健康を守る義務があったにもかかわらず,国民の健康を守るために規制権限を行使する時期が遅れたことについて,責任があると判断されたのです。
この和解は,以前に,大阪高等裁判所で成立した「泉南アスベスト訴訟」の和解内容に沿うものです。
ただ,高松地方裁判所で,この種のアスベスト訴訟の国家賠償請求の和解が成立したのは初めてのことです。
旧日本エタニットパイプ高松工場での,アスベスト被害で,現在も苦しんでいる方は,大勢いると思います。
労災認定を受けている方は,ぜひ,弁護士にご相談してください。
電話番号は,0120-643-663です。
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