リゾートソリューション株式会社と「日本エタニットパイプ」との関係

リゾートソリューション株式会社は,昭和6年2月に設立された法人であり,その旧々商号は「日本エタニットパイプ」である。同社は,当時イタリアで開発されたエタニットパイプ(石綿セメント管)の特許を国内で独占使用して,石綿セメント管を製造販売していたものである。

 同社は,エタニットパイプの特許期間が切れた後は,経営困難に陥り,昭和62年,ミサワホームグループ系列会社になり,昭和63年にミサワリゾート株式会社と商号変更がなされた。その後,総合リゾート開発分野に進出し,平成17年に現在の「リゾートソリューション株式会社」との商号に変更されたものである。

リゾートソリューション(当時日本エタニットパイプ株式会社)高松工場

日本エタニットパイプ株式会社の高松工場は,エタニットパイプ製造の目的で昭和7年に開設され,エタニットパイプの製造は昭和46年5月まで続けられていた。

 その後,製造品目は,石綿を使用しないコンクリートパイル及びコンクリート管(ヒューム管)に転換され,さらに,工場の経営主体はエタニットパイル社に移され,同社の従業員は同社に出向扱いがなされ,最終的に昭和57年12月に工場閉鎖がなされた。

工場が閉鎖されるまでの間、高松工場では、従業員のアスベスト被害を多数、発生させた。

アスベスト被害には、長い潜伏期間がある。30年、40年経過してから、症状が発生することもある。

アスベスト被害の中でも、中皮腫という病名は、自然の状態では、ほとんど発生することは無い。

中皮腫という病名があれば、ほぼ、アスベスト被害と考えてもよい。

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yoshida

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