契約作成のルールを理解するための用語 …… 法律用語集
申込みの誘因,電子商取引,電子契約法,電子署名/電子認証
質問6)「申込みの誘因(もうしこみのゆういん)」とはどのようなことですか?
回答
契約では、相対する2つ以上の意思表示を合致させることで成立します。
つまり、申込と承諾の意思表示です。
客観的に見て合致しているように見えても、当事者同士の意思が合致していない場合は、錯誤の問題が出てくる可能性もあります。
例えば、申込の誘因とは、承諾する側が申込を行ってもらうことを目的とした活動を行うことです。
しかし、その申込に対して承諾するか否かは選択することができます。
質問7)「電子商取引(でんししょうとりひき)」とは何のことですか?
回答
eコマースやイートレーともいい、インターネットなどの電子的な情報通信によって、商取引を行うことをいいます。
電子データの交換や、電子資金の移動なども行われます。
インターネットオークションも電子商取引の一種です。
電子商取引の件数は年々伸びていますが、サイバー犯罪の温床となりやすく、使う側の対策が重要です。
質問8)「電子契約法(でんしけいやくほう)」とはどのような法律ですか?
回答
電子契約法とは、正式名称は「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律」といいます。
これは、電子商取引などにおける消費者の操作ミスの救済、契約の成立時期の転換などを定めたものです。
例えば、ボタンを押す場所がわかりにくかったり、契約に関して説明されるべき内容があらかじめ告知されていなかった場合などに、誤った申込を無効と主張できるとするものです。
電子商取引においては、ユーザーの操作がすべてを決定し、誤った操作があっても簡単に取り消しができないことから、消費者の損害が多発しており制定されました。
質問9)「電子署名/電子認証(でんししょめい/でんしにんしょう)」とは何を意味するものですか?
回答
電子署名とは、電子文書などに付与する電子的なサインのことで、その文書が本当にその人によって書かれているということを証明するものです。
また、偽造・改ざん防止としても使用されます。
通常の契約書などにも調印を行うことがありますがが、電子文書は実体がないため実際に印をおすことができません。
そのため使用される暗号化された技術を付与します。
電子認証とは、電子署名を認証することで、通常、電子署名はそのペアとなる鍵を持つものでないと読み取れないように暗号化されています。
認証を行う相手にあらかじめ鍵を渡しておくなどして、相手にしか読み取れないようにしておくのが一般的です。