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手形・小切手を理解するための用語 …… 法律用語集

商業手形,回り手形/回し手形

質問4)「商業手形(しょうぎょうてがた)」とは何のことですか。

回答
商業手形とは実際に紙面としてある手形のことではありません。
手形の種類はあくまでも約束手形、為替手形の二種類です。
主に代金の決済(延払い)を行うために使用する手形のことを幅広く商業手形と呼ぶことがあります。
実際には債権の受け取りであれば受取手形ですし、債務の支払いであれば支払手形を使用することになり、それらを商業手形と幅広く総称することがあります。
他にも手形貸付や融通手形等にも使用されることがあります。
商業手形を別の言い方にすれば、代金決済に使用する手形というようにもとることができるでしょう。
ただし商業手形とは、一般的に会計用語として使用されませんし、簿記用語ではないことも知っておくと良いかもしれません。


質問5)「回り手形/回し手形(まわりてがた/まわしてがた)」について教えてください。

回答
手形を切った相手以外いわゆる振出人以外から受け取った場合の手形のことを回り手形といいます。
立場によって言い方が変わるわけで、手形を回収した側にとっては、回り手形といい、手形を譲渡する側にとっては回し手形というわけです。
手形は裏書譲渡することができると手形法で定められています。
そのため代金回収を行っている中で、代金を手形で受け取る場合、取引先が振出人となった手形ではなく、他者が振り出した手形を裏書譲渡したものを受け取るケースがあります。
この場合代金を回収する相手は、最初の振出人となります。
たとえばこの手形を期日前に銀行に割引に出すとします。
それには銀行が最初に手形を振り出した業者の実績、また裏書している取引先の実績を判断材料にします。
また最初の振出人が期日までにその手形の金額を用意できなかった場合、期日前に倒産してしまった場合等、その責任は裏書した業者が負うこととなるので、いわば裏書した業者は最初の振出人の保証人のような立場となります。
いずれにしても回り手形を代金の支払いにあててくる取引先には注意が必要です。
手形の振出人である業者を調べ、実態のある手形発行であること等を確認し、不渡りを被ることを避けるべき手段をとることが必要です。

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