手形・小切手を理解するための用語 …… 法律用語集
手形割引,手形貸付,商業手形担保貸付
質問22)「手形割引(てがたわりびき)」について教えてください。
回答
約束手形に記載されている支払期日が来る前に、銀行や手形割引事業者によって金利等を割り引いた金額を換金することをいいます。
本来であれば、約束手形は支払期日にならないと支払われません。
しかし場合によっては、その支払期日以前に現金が必要になることも考えられます。
約束手形を所持しているだけでは現金として運用ができないので、そういった場合は手形の所持人が銀行や手形割引事業者に対して、手形を裏書譲渡します。
その譲渡した日から支払期日までの金利等を割り引いた金額が手形の譲渡人に換金されるというわけです。
質問23)「手形貸付(てがたかしつけ)」の基本的なことを知りたいのですが。
回答
銀行からお金を借りる方法のひとつで、手形を担保として金融機関に差し入れることを手形貸付といいます。
1年以内の短期資金、たとえば賞与資金、運転資金、決算等、原則として短期的に借り入れる必要がある場合に、よく使われる融資方法です。
一方で設備資金等、基本的に1年を超えるような長期の融資には、手形貸付の方法がとられることは、ほとんどありません。
融資を受ける側が約束手形の振出人となり、金融機関はその約束手形を元にお金を貸します。手形自体は金融機関で保管します。
融資を受ける側の振出人は支払期日に定められた金額を金融機関に対して支払います。
質問24)「商業手形担保貸付(しょうぎょうてがたたんぽかしつけ)」とは何ですか?
回答
金融機関が現金の貸付を行う際に、多数の小口商業手形をまとめて担保とすることを商業手形担保貸付といいます。
商業手形担保貸付では、担保に出す手形の他にも金融機関を受取人とする約束手形を振り出す必要があります。
金融機関側にとっては、商業手形担保貸付は多数の小口商業手形をまとめて割り引くことができ、手間を省くというメリットがあると言えます。