不公正または不正な取引を理解するための用語 …… 法律用語集
入札談合,価格カルテル/数量カルテル,市場分割カルテル,合理化カルテル
質問14)「入札談合(にゅうさつだんごう)」について教えてください。
回答
国や地方公共団体などが行う公共事業の調達や工事に関する入札の際、入札に参加する企業が事前に相談して、受注者や入札価額を決定することで、競争を妨害することを「入札談合」といいます。
入札談合は、厳正な競争を行うことを目的とした入札を妨害し、公共の利益を損なう行為であり、不正な取引制限のひとつとして独占禁止法で禁止されている行為となっています。
質問15)「価格カルテル/数量カルテル(かかくかるてる/すうりょうかるてる)」とはどのようなカルテルですか?
回答
カルテルとは、複数の企業が相談し、商品の価格や生産数量などを共同で取り決める行為です。
価格カルテルとは共同で価格の取り決め、維持、引き上げを行うもの、数量カルテルとは共同で生産や販売などの数量を取り決めるものです。
価格カルテルや数量カルテルは市場における競争を実質的に制限するものであり、独占禁止法では不当な取引制限のひとつとして禁止しています。
質問16)「市場分割カルテル(しじょうぶんかつかるてる)」とはどのようなカルテルですか?
回答
競争関係にある事業者が互いの販売地域を分割、限定することで、一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為を「市場分割カルテル」といいます。
市場分割カルテルは、独占禁止法第2条6項で禁止している不正な取引制限のひとつとなっています。
質問17)「合理化カルテル(ごうりかかるてる)」とはどのようなカルテルですか?
回答
同じ業種の企業同士が、合理化のために協定を結ぶ連合形態を「合理化カルテル」といいます。
合理化カルテルは、技術の向上や品質の改善、コストの引き下げなど、企業の合理化に特に必要であると認められた場合に公正取引員会によって認可されていましたが、平成11(1999)年の独占禁止法改正により、廃止されています。