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不公正または不正な取引を理解するための用語 …… 法律用語集

拘束条件付取引,競争者の事業活動への不当妨害

質問34)「拘束条件付取引(こうそくじょうけんつきとりひき)」の基本的なことを知りたいのですが。

回答
拘束条件付取引とは、事業活動に対して不当に拘束する内容の条件を相手の事業者につけた上で、取引することを指します。
これは独占禁止法で定められた不公正な取引方法のひとつで、独占禁止法2条9項6号、一般指定第13項で禁止された行為です。
例えば、A社がB社に商品を販売する際に、「B社は決まった地域でのみこれらの商品を販売することとし、他の地域での販売活動は一切行ってはいけない。」などの不当な条件を課すことは、拘束条件付取引に該当すると言えるでしょう。
これは拘束条件の具体例として、販売地域の制限としてのテリトリー制、販売先の制限としての一店一帳合制に当たると言え、拘束条件付取引の中でも典型的な例と言えます。
他にも販売方法の制限等が典型的な例として挙げられます。
拘束条件付取引に該当する行為は、事業者の活動が不当に制約されてしまうため、不公正な取引方法に該当するとされており、すべての業種において禁止されています。


質問35)「競争者の事業活動への不当妨害(きょうそうしゃのじぎょうかつどうのふとうぼうがい)」とはどんな行為のことですか?

回答
自己の競争相手である事業者に対して、事業活動の妨害行為をすることを意味します。
このような妨害行為は競争手段として公正なものではなく、健全で自由な競争が行われなくなるために独占禁止法2条9項6号で禁止されています。
例えば、取引においてある事業者同士が競争関係にあったとし、片方の事業者が別の事業者と取引を行っていたとします。
この時に競争関係にあるもう片方の事業者が別の取引をする事業者に対して、競争相手の事業者と取引をしないように不当に圧力をかけること、このことがの競争相手の事業者の事業活動に対する不当な妨害を行っていることに当たる可能性があります。
他にも競争相手である事業者の取引についての契約の成立の阻止や契約不履行の誘引なども挙げられます。
また自己の競争相手の会社への内部干渉も、事業活動の不当妨害の行為に当たる場合があります。
競争相手の事業者とは主に会社だけではなくその株主、役員にも波及し、それらに対して、株主権の行使、株式の譲渡、秘密の漏洩等、その会社に対して不利益となる行為、不当な誘引、そそのかし、または強制も内部干渉に当たり、不当妨害となる場合があります。

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