不公正または不正な取引を理解するための用語 …… 法律用語集
赤伝処理,景表法
質問45)「赤伝処理(あかでんしょり)」について教えてください。
回答
赤伝処理とは、請負契約をした発注者側が請負業者側に代金を支払う際、賃金を減らして支払うことを指します。
例えば、下請代金の支払に関して発生する諸費用、具体的には振込手数料等、次に施工に伴って発生する建設廃棄物の処理費用、最後にその他の諸費用、例えば駐車場代や弁当のごみ等のごみ処理費用等、これらを賃金から差し引くことを指します。
通常は赤伝処理を行っても法律違反として、罰せられることはありません。
しかし赤伝処理を行うためには、その内容、差し引く根拠等、請負契約の発注者側と請負業者双方の協議と合意が必要となります。
請負契約の発注者は赤伝処理に当たり、差引額の根拠、使途を明確にし、請負業者と十分に協議を行った上で、その内容を見積条件や契約書面に明示することで、赤伝処理による請負業者の費用負担が不当に過剰なものにならないよう配慮することが必要となります。
このような協議や合意ない上で、不当に赤伝処理を行うと、下請法に当たる場合があり注意が必要です。
質問46)「景表法(けいほうひょう)」とはどんな法律ですか。
回答
景表法とは、景品表示法、正式には不当景品類及び不当表示防止法と言います。
消費者であれば、誰もがより良い商品やサービスを求めます。
ところが商品やサービスそのものの品質を実際よりも良いと見せかける表示をしたり、過度な景品を付け販売が行われると、それによって消費者は不当に誘引され、実際には質の良くない商品やサービスを買ってしまうことになり、不利益を被ります。
これらの行為は事業者間の公正な競争はもちろんのこと、消費者の利益保護がされません。
景表法は、商品やサービスの品質、内容、価格等の表示を厳しく規制し、過度な景品類の提供を防ぐために、景品類の最高額を制限することなどで、消費者がより良い商品やサービスを自主的に選べる環境を守るために制定された法律です。