債権回収を理解するための用語 …… 法律用語集
代物弁済予約,代物弁済,代位弁済,弁済
質問17)「代物弁済予約(だいぶつべんさいよやく)」とはどのような予約ですか?
回答
代物弁済予約とは、債務者の債務不履行が生じた際に担保としたものを債権者に提供することで弁済とする約束を行うことです。
代物弁済を行う旨の意思確認が必要な場合と、債務不履行が発覚したと同時に予約が関節する停止条件付き代物弁済契約とがあります。
不動産の場合、仮登記を行っておくことで代物弁済予約における対抗要件を備えることができます。
質問18)「代物弁済(だいぶつべんさい)」とはどのようなことですか?
回答
代物弁済とは、本来給付されるものとは異なるものでの給付により、債権を消滅させることです。
代物弁済では、債務者と債権者間での合意があれば額が異なるものでも成立させることが可能です。
その場合、代物の評価をしっかり行うことが重要です。
代物の額が債務額に満たなくても、弁済と言う形で債務が消滅していますので、差額を請求することができないからです。
質問19)「代位弁済(だいいべんさい)」とはどのような弁済方法ですか?
回答
代位弁済とは、債務者に代わる第三者が代理で債務を弁済することをいいます。
当然その弁済者は本来の債務者に対して求償権を持ち、これを請求することになります。
債務者の支払いが困難になり、保証人や連帯債務者が支払った場合には法定代位という形で当然に求償権が与えられます。
しかし、住宅ローンの借り入れなどで保証会社と「保証委託契約」を締結することで債務者が支払い困難になった場合に、保証会社が金融機関に支払いを行うことになります。
住宅ローンの代位弁済後は、債権者が金融機関から保証会社に代わり支払いの交渉を行うこととなります。
質問20)「弁済(べんさい)」とは何を表わす言葉ですか?
回答
弁済とは、債務者の義務であり、債務の消滅を目的とした行為のことをいいます。
負っている債務が借金などであれば返済がそれにあたります。
履行も同様の意味合いで使用されますが、弁済は債務が履行され、債権が消滅したことを
表現する場合に用いられます。