担保・保証を理解するための用語 …… 法律用語集
人的担保,物的担保,連帯保証,保証,主たる債務
質問1)「人的担保(じんてきたんぽ)」について教えてください。
回答
保証債務や連帯債務などの場合、債務者が弁済を行わなかった際に、保証人の財産や債権等により債務の担保すること。対人担保ともいいます。
質問2)「物的担保(ぶってきたんぽ)」とはなんですか?
回答
抵当権や質権などの特定の財産による債権の担保を物的担保と呼びます。
債務の弁済が行われない時に、質権や抵当権に設定されている財産から債務を優先的に履行します。
物上担保、対物担保とも。
質問3)「連帯保証(れんたいほしょう)」とは何をするのですか?
回答
債務者の債務を他者が保証することを連帯保証といいます。
この連帯保証の保証人を連帯保証人と呼び、主債務者の返済が滞った際に催告の抗弁権や検索の抗弁権は無く、債権者は連帯保証人に、債務の保証の履行を求めることが出来ます。
このため、債権者にとって連帯保証は普通の保証よりも有利になっており、実務上連帯保証が多く行われています。
質問4)「保証(ほしょう)」とは何のことですか?
回答
保証とは、当事者たる債務者が自分の債務を履行できない場合に、債務者にかわり債務を履行することを約束するものです。
保証には種類があり、それによって責任の重さが異なります。
連帯保証人になると主たる債務者に請求してくれと訴える催告の抗弁権が与えられません。
質問5)「主たる債務(しゅたるさいむ)」とはどのようなものですか?
回答
主たる債務とは、保証契約を締結する以前より、債務者が始めから持っていた債務のことです。
保証契約によって債権者と保証人の間に結ばれる契約で保証人が問われる責任と区別するために、こうした言葉が用いられます。
保証人は債務者が債務の履行不可能になった場合に肩代わりすることもありますが、主たる債務そのものを負うわけではありません。
保証債務の付従性というものがあり、主たる債務が消滅すれば、保証債務も消滅し、主たる債務が移動すれば、保証債務も移動します。