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担保・保証を理解するための用語 …… 法律用語集

質権,流質,留置権,先取特権

質問15)「質権(しちけん)」とはどのような権利ですか?

回答
質権とは、債権者が自己の債権の担保として物を預かることができるという権利です。
これは担保物権の中でも約定担保物権にあたるため当事者同士の合意によって決めます。
担保として物を設定するのは抵当権と似ていますが、質権は対象物を債権者に預けることになります。
抵当権は、担保にするという約束はしていますが債務不履行となるまでは債務者の手元にあることになります。
質権は、扱うものの性質により4種類に分類されます。
それぞれに対抗要件が設定されており、質権の設定にはそれをクリアすることが必要です。


質問16)「流質(りゅうしち)」について説明してください。

回答
流質とは流質契約の事を言い、債務の弁済前に弁済が不可能な場合は物で弁済を行う旨の取り決めを行うことです。
弁済期限前で債務者の立場が弱くなっている時にこのような要求があった場合、債務者としては飲まざるを得ず、預けている商品が債務額よりも大きい額だとしても全額を充当させられてしまうということがあり得ます。
そういったことを防ぐため、流質契約は禁止されています。
質権として預かった物は、裁判所が競売にかけ債務の充当に充てられます。
競売手続き料や債務にかかる利息などを差し引いた余剰分は債務者に返還される仕組みとなっています。


質問17)「留置権(りゅうちけん)」とはどのような権利ですか?

回答
留置権とは、債務の弁済があるまでは相手のものを手元に留置しておき担保とすることができる権利です。
担保物権の一つであり、法定担保物権です。
以下の要件を満たした場合に主張が認められるものです。

1.他人のものを占有している
2.債権がその目的物に関して生じたものである
3.債権が弁済期にある
4.占有が不法行為によって始まったのではない


質問18)「先取特権(さきどりとっけん)」とはどのような権利ですか

回答
先取特権とは、担保物権のうち法定担保物権とされているもので、他の債権者よりも先に弁済を受ける権利のことです。
適用されるものとしては、雇人給料の支払い、不動産工事費用の支払いなどがあります。
また、一般の先取特権と特別の先取特権に分類されます。

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