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担保・保証を理解するための用語 …… 法律用語集

抵当権の順位の譲渡/放棄,抵当権の順位の変更

質問27)「抵当権の順位の譲渡/放棄(ていとうけんのじゅんいのじょうと/ほうき)とは)どのようなものですか?

回答
抵当権者が複数いる場合に抵当権者の間で順位を譲渡したり放棄することをいいます。
抵当不動産が1500万円で、A・B・Cがそれぞれ1000万の抵当権を持っているとします。
抵当権の順位が1位A、2位B、3位Cの場合を見てみましょう。
抵当権の順位通りにした場合には、Aが1000万、Bが500万、Cが0の配当となります。
抵当権をAがCに譲渡した場合には、Aが0、Bが500万、Cが1000万の配当となります。
抵当権をAがCに順位の放棄をした場合には、Aが500万、Bが500万、Cが500万の配当となります。
AがCに譲渡や放棄を行ったとしても、いずれの場合もBの配当額は影響を受けません。
順位を放棄した場合にはAとCの債権額の割合で配当されることになります。


質問28)「抵当権の順位の変更(ていとうけんのじゅんいのへんこう)」とはどうするのですか?

回答
抵当権者が複数いる場合に抵当権者の間で順位を入れ替えることを抵当権の順位の変更といいます。
抵当権の順位の変更を行う登記を抵当権の順位変更の登記といい、これを行うには各抵当権者の合意と利害関係人の承諾が必要とされています。
抵当権の順位の変更は抵当権者全員の申請によって行われ、登記をしてはじめて効力を生じます。
錯誤や遺漏がある場合には更正登記を行うことが出来ますが、そうでない場合、さらに順位の変更が生じた場合には新たに順位変更の登記を申請する必要があります。
具体的にはAが債務者、Bが一番抵当権者、Cが2番抵当権者、BがDに抵当権を担保に借金をしている場合はBCの承諾だけでなくDの承諾も必要ですが、Aは利害関係者ではないため承諾は不要です。

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