労働法の基本を理解するための用語 …… 法律用語集
労働基準法,労働契約法,労働契約,雇用
質問1)「労働基準法(ろうどうきじゅんほう)」について教えてください。
回答
賃金や労働時間、労災事故・職業病の防止など、労働者を守るための最低条件や最低基準を定めているのが、労働基準法をはじめ、最低賃金法、労働安全衛生法などの法令です。
労働基準法では労働契約の締結、変更、終了等に関する基本的なルールも定めています。
国家公務員等の一部を除き、日本国内のすべての労働者に原則適用されます。
平成22年4月1日から、労働時間制度について見直された改正労働基準法が施行されています。
質問2)「労働契約法(ろうどうけいやくほう)」について教えてください。
回答
平成20年3月に施行された労働契約法は、労働契約についての基本的なルールを定めた法令です。
労働契約法は、就業形態が多様化するなかで増加した個別労働紛争を解決するため、労働契約についての民事的なルールをまとめたものとなっています。
労働契約法では、労働契約の締結や変更にあたり、労使の対等な立場における合意によるのが原則とされています(労働契約法第3条第1項)。
なお、労働契約法は平成24年8月に改正され、有期労働契約の適正な利用のためのルールが整備されました。
有期労働契約とは、1年契約、6か月契約など、契約期間の定めのある労働契約のことです。
改正労働契約法では、無期労働契約への転換や雇止め法理の法定化、不合理な労働条件の禁止を基本ルールとしています。
質問3)「労働契約(ろうどうけいやく)」とはどのような契約ですか?
回答
労働者と使用者との間で、労働力の提供と賃金などの労働条件について合意し、約した契約を労働契約といいます。
労働契約についての民事的なルールをまとめた法令が労働契約法です。
質問4)「雇用(こよう)」とはどのような意味ですか?
回答
雇用とは、使用者が労働に従事させるための人員を雇い入れることをいいます。
また、労働者が労働力を提供し、使用者がその報酬の支払いを約することを雇用契約といいます。
雇用契約を労働契約と呼ぶこともあります。