安全衛生を理解するための用語 …… 法律用語集
メンタルヘルス,労働者の心の健康の保持増進のための指針,心理的負荷による精神障害の認定基準,心の健康問題による職場復帰支援の手引
質問5)「メンタルヘルス(めんたるへるす)」について教えてください。
回答
メンタルヘルスとは、心の健康のことです。
近年、経済や産業構造が変化するなか、仕事や職業生活に関する不安や悩み、ストレスを感じる労働者の割合が高まり、精神障害や自殺による労災認定が増加し、社会的な問題となっています。
質問6)「労働者の心の健康の保持増進のための指針(ろうどうしゃのこころのけんこうのほじぞうしんのためのししん)」とはどのような指針ですか?
回答
労働者の心の健康の保持増進のための措置(メンタルヘルスケア)として、事業者が努めるべき原則的な実施方法について、労働安全衛生法に基づいて定めたものです。
厚生労働省では、事業者はこの指針に基づき、メンタルヘルスケアの実施に積極的に取り組むことが望ましいとしています。
質問7)「心理的負荷による精神障害の認定基準(しんりてきふかによるせいしんしょうがいのにんていきじゅん)」について教えてください。
回答
平成23年12月26日、厚生労働省では、心理的負荷による精神障害の労災認定基準を新たに定めました。
これは、近年、うつ病などの精神障害の労災請求件数が大幅に増加していることから、認定審査の迅速化や効率化を図るために作成されたものです。
この基準では、労災の対象となる疾病や認定要件、ストレス強度の評価表などを定めています。
また、精神障害による労災を未然に防ぐ対策がとれるように、客観的事例も明示されています。
質問8)「心の健康問題による職場復帰支援の手引(こころのけんこうもんだいによるしょくばふっきしえんのてびき)」について教えてください。
回答
心の健康問題で休業している労働者が円滑に職場復帰し、業務が継続できるよう支援するため、厚生労働省が作成した事業場向けのマニュアルが「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」です。
この手引きでは、休業の開始から通常業務への復帰までの流れを明確にした職場復帰支援プログラム、支援対象となる個々の労働者ごとの職場復帰支援プラン、主治医との連携等を基本として、労働者の職場復帰を支援するための指針を示しています。