株式・株主の権利を理解するための用語…… 法律用語集
株式,自己株式,相対取引,金庫株,株主平等の原則
質問1)「株式(かぶしき)」とはどのようなものですか?
回答
会社の経営権を出資額に応じて分配するものです。
株式の保有数に応じて会社の経営に口出しをすることが可能となります。
多数保有すればするほど、株主総会での議決権行使などで優位となるものです。
質問2)「自己株式(じこかぶしき)」とは何ですか?
回答
会社が公開した株式のうち、その会社自身で保有する株式のことです。
金庫株ともいわれるもので、意図せぬ買付けや株の下がりすぎを防ぐ効果があります。
以前は、自己株式の取得に制限がありましたが2001年の商法改正により、現在は柔軟に自社株買いが可能となりました。
質問3)「相対取引(あいたいとりひき)」とはどういうものですか?
回答
相対取引とは市場を介さずに特定の株主から直接株を購入する取引のことを言います。
この場合の取引価格は双方の合意により決定されます。
「相対売買(あいたいばいばい)」という呼び方をする場合もあります。
取得する場合には、原則として株主総会の決議を得ることが必要です。
質問4)「金庫株(きんこかぶ)」とはどういった株のことですか?
回答
金庫株とは、株式を発行している会社がみずから保有している株式のことをいいます。
会社は株主総会の決議によって、いつでも、何度でも、金庫株を取得することができます。
「自己株式」という文言には、他者の保有している「自己の株式(Own Share)」と、発行会社の所有している「自己株式(Treasury Share)」といった二通りの意味があり、後者が金庫株と呼ばれるものとなります。
質問5)「株主平等の原則(かぶぬしびょうどうのげんそく)」について教えてください。
回答
会社法の109条1項では、「株式会社は、株主を、その有する株式の内容及び数に応じて、平等に取り扱わなければならない」としています。
このことから、「株式平等の原則」といわれる場合もあります。
これは株式の内容が同一である限りということであり、異なる内容の種類株式についてはこの原則は適用されません。