会社の決算を理解するための用語 …… 法律用語集
財務諸表,計算書類,貸借対照表,損益計算書
質問9)「財務諸表(ざいむしょひょう)」について教えて下さい。
回答
財務諸表というのは簡単に言うと会社の成績表のようなものです。「会社の経営が波にのっているのかどうか」「財政状態は苦しくないか」などのことも、財務諸表を見れば一目瞭然なのです。
しかし不正などにより正確に作成されないケースがあるため、大手企業や上場企業など会社法上の一定企業では、公認会計士または監査法人の監査証明を受けることが法で義務付けられています。
質問10)「計算書類(けいさんしょるい)」の意味が知りたいです
回答
計算書類とは、会社法の決まりによって作成しなければならない書類のことをいいます。平成18年5月に施行された会社法では、貸借対照表、損益計算書、株主資本変動計算書、個別注記表を計算書類としています。
平成18年5月以前は営業報告書も計算書類に含まれていましたが、現在は含まれていません。
質問11)「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」とはどんな表ですか?
回答
決算日においての会社が保有する資産、負債、そして資産と負債の差額(純資産)を示した表を貸借対照表といいます。バランスシート(略称BS)とも呼ばれています。
インターネットで検索すればすぐに表の画像が出てきますが、左側は借方と呼ばれ資産が示され、右側は貸方と呼ばれ負債や資本が示されます。特徴として、表の左側の金額と右側の合計金額は必ず一致します。
常にイコールの関係ということです。このことを貸借対照等式と言います(資産=負債+資本)。貸借対照表は、会社の株主や会社債権者などに情報として提供され、株式会社である場合は決算公告を行うことが定められています。
質問12)「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」について詳しく教えてほしいです。
回答
損益計算書は複式簿記と呼ばれる手法で貸借対照表などと一緒に作成される書類です。プロフィット・アンド・ロス・ステートメント(略称PL)とも呼ばれます。
一定期間(通常1年)における会社の経営成績を明らかにする計算書で、会社の株主や会社債権者などにその情報は提供されます。損益計算書を見ればその会社がどれだけ利益を生み出しているのかということがわかります。
損益計算書を見るときに特に注目したいのが売上高と、そこから費用などを差し引いた売上総利益、営業利益、経営利益、税引前利益の5つの利益になります。