会社の種類や組織を理解するための用語…… 法律用語集
内部告発,外国会社,外国法人,内国会社,疑似外国会社
質問19)「内部告発(ないぶこくはつ)」について教えてください。
回答
内部告発とは、組織内部の人間が、所属する組織の不正や違法行為を、監督官庁などの機関や報道機関などに通報することです。
内部告発者を保護する法律としては、公益通報者保護法があります。
この法律で保護の対象とされるのは、正社員やアルバイト、パートタイマー、派遣などの労働者で、通報者に不正の目的がなく、法令違反が生じているか、または生じる可能性がある場合となります。
通報先としては、事業所内部、監督官庁などの行政機関、マスコミや消費者団体などの事業者外部となっています。
ただし、事業者外部への内部通報では、証拠隠滅の恐れや、個人の生命や身体に危害がおよぶ状況にある場合など、一定の要件を満たすことで保護の対象となります。
質問20)「外国会社(がいこくがいしゃ)」とはなんですか?
回答
外国会社とは、「外国法人」とも呼ばれ、外国の法律に基づいて設立された会社のことです。
日本の法律に基づいて設立された会社は、「内国会社(日本法人)」といわれます。
一般に「外資系企業」と呼ばれる会社は、内国会社のなかで、外国人や外国会社の所有する株式の比率が高いもの。
また、日本人や日本法人が所有する株主の比率が多くても、外国法に基づいて設立された会社は外国会社となります。
外国会社が日本で継続して取引しようとする場合には、日本における代表者を定め、営業所を設けなければならない(会社法817条1項)といった法律があります。
質問21)「疑似外国会社(ぎじがいこくがいしゃ)」について教えてください。
回答
外国法に基づいて設立された外国会社のなかで、日本に本店を置き、日本で事業を行うことを目的として設立されたものを疑似外国会社といいます。
日本法の適用を回避するなどの目的で設立された外国会社の活動を規制するため、疑似外国会社は日本で継続して取引できないものとなっています(会社法821条1項)。