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会社の役員を理解するための用語…… 法律用語集

役員賠償責任保険,役員解任の訴え,違法行為の差止請求権,特別背任罪

質問42)「役員賠償責任保険(やくいんばいしょうせきにんほけん)」とはどういった保険ですか?

回答
取締役に就任する時に入ることのできる保険を役員賠償責任保険といい、損害保険のひとつになります。
会社の経営状況の悪化などが原因で訴訟を起こされ、損害賠償を請求されるケースなどが昨今では増えてきていますが、そのような事態に備えるための保険です。


質問43)「役員解任の訴え(やくいんかいにんのうったえ)」がどういったものか教えて下さい。

回答
役員が職務の中で不正行為や法令・定款違反を行ったにもかかわらず、株主総会において解任が否決された際、株主は訴えをもってその役員の解任を請求することができます。これが役員解任の訴えです。
解任の訴えは一部の株主に認められる少数株主権のひとつとなります。


質問44)「違法行為の差止請求権(いほうこういのさしとめせいきゅうけん)」とは何ですか?

回答
違法行為の差止請求権は株主の権利のひとつです。例えば会社の取締役が、不当な行為、法令や定款に反する行為を行っている又は行おうとしている時に、その行為を止めさせるよう請求できます。これが違法行為の差止請求権です。
取締役が経営の中でどのような行動をしていても、株主はそれを傍観することしかできない…そんなわけはありません。
しかしこの権利は全ての違反行為に対して機能するわけではなく、会社の目的範囲外の行為または法令・定款違反行為を取締役が行い、それに伴って会社が「著しい損害」をうける場合に限り認められています。
また、取締役だけでなく、委員会設置会社の執行役や、会社の清算人などにも同様の請求を行えます。ただし、委員会設置会社や監査役設置会社に請求をする場合は、損害の定義が異なりますので注意が必要です。


質問45)「特別背任罪(とくべつはいにんざい)」ってどんな罪なんですか?

回答
特別背任罪は、取締役や監査役など会社の経営者などによってなされる、会社に損害を与える犯罪になります。
具体的には、経営者が自分の私利私欲のために会社の財産に損害を与えたり、会社に甚大なダメージを与えることを目的として任務に背き何らかの損害行為を加える犯罪のことです。
特別背任罪が成立すると、10年以下の懲役となるか、1000万円以下の罰金となります。また、懲役と罰金の両方となることもあります。非常に厳しく処罰されます。

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