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事業再編を理解するための用語 …… 法律用語集

会社の売却,事業譲渡,株式公開買付制度

質問26)「会社の売却(かいしゃのばいきゃく)」とはどういうことですか?

回答
会社を第三者に売却することを会社の売却と呼びます。
株式の譲渡は、株主が保有している企業の株式を他人に譲渡することですが、ある目的のために株式を売却することがあります。
資本の注入や会社の支配権の移転を目的として事業再編のために株式を売却することは会社の売却を指します。
自社が保有している他社の株式を売却する場合や自社が保有している自社の株式を売却する場合などのパターンが会社が行う株式売却において見られます。


質問27)「事業譲渡(じぎょうじょうと)」とは何ですか?

回答
会社法467条により、会社ごと譲渡するのではなく、他の会社に事業の全部または一部を譲渡することを事業譲渡といいます。
例えると家電製品を製造している会社において、PC製造部門のみを他社に譲渡する場合等が事業譲渡にあたります。
一定の営業目的のために組織化された財産のことを事業といいます。
同法309条において、他社の事業全部の譲受けや事業全部や一部の譲渡には株主総会にて特別決議による承認が必要とされています。
同法21条では競業避止義務を事業を譲渡した会社は負うように定められています。
譲渡を受けた会社は譲渡の対象となった事業を行うことが出来るようになりますが、譲渡をした会社は譲渡の対象である事業を行うことができなくなります。


質問28)「株式公開買付制度(かぶしきこうかいかいつけせいど)」とはどんな制度ですか?

回答
「TOB(takeover bid)」とも呼ばれます。
M&Aの企業買収時などに株式を取引市場外の相対取引を行うことを制限するものです。
大量の株の移動となると、会社の支配力をも左右することになるため、一部の利害関係者のみで取引を行ってしまうと、他の投資家と不公平となる可能性があるからです。
そのため、金融商品取引法により、取引市場外において株券を買い集める場合には、買付金額・買付数量・買付期間等を開示したうえで行うことが定められています。
投資家の利益を保護する目的で定められているものと言えます。

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