事業再編を理解するための用語 …… 法律用語集
LBO,敵対的買収,友好的買収,企業防衛
質問29)「LBO(えるびーおー)」とはどんな手法ですか?
回答
「Leveraged Buyout」の略で、少ない自己資本で、相対的に何倍もの大きな資本の企業を買収することができるM&Aの手法の一つです。
買収先の企業の資産価値を担保にして銀行からお金を調達し、その資金を使ってLBOを進めます。
企業買収完了後は、その企業資産を売却したり、事業の改善を行うことで負債を返済していくという仕組みです。
質問30)「敵対的買収(てきたいてきばいしゅう)」とはどのような買収方法なのですか?
回答
上場企業の過半数の株式を、対象企業経営陣の同意を得ること無しに、市場で買い集めることによって実現することを言います。
会社は経営陣のものではなく、株主のものであるので、株主の過半数の同意によっては現在の経営陣を解任し、新たな経営方針に切り替えることが可能となります。
そのため、1980年代にアメリカで企業のっとりが横行しました。
質問31)「友好的買収(ゆうこうてきばいしゅう)」とはどのような買収方法なのですか?
回答
友好的買収とは、買収される側の経営陣が、その買収に対して納得しているということです。
経営陣が株式を持ってもらいたい会社に持ってもらうことですので、業務提携と同じような意味合いになります。
また、MBO、EBOのようにのれん分けする形で買収を進める方法もあります。
敵対的買収である場合は、公開買付(TOB)をするのが一般的です。
質問32)「企業防衛(きぎょうぼうえい)」とはどのようなものですか?
回答
敵対的買収への対抗手段を講じることで、会社を守ることです。
TOBなどでは、資金があってやり方が上手ければ否応なしに成立してしまう可能性があるため、ポイズンピルといった条項の導入することで防ぐことができます。
近年の日本企業でも、敵対的買収への脅威を感じているところは多くなってきました。
しかし、まだ具体的に導入に踏み切る企業は少ないです。