倒産・解散・清算を理解するための用語 …… 法律用語集
会社更生手続,保全管理人,更生債権者委員会,牽連破産
質問20)「会社更生手続(かいしゃこうせいてつづき)」とはどのような手続きですか?
回答
会社更生法に基づいて行われる更生手続のことを、一般的に会社更生手続といいます。
会社更生制度が日本で初めて制定されたのは昭和27年のことです。
その後幾度もの改正を経て現在の形になりました。
会社更生手続は、経済的に非常に苦しい状況だが再建の見込みのある株式会社に対して適用されるもので、債権者や株主などさまざまな関係者の利害を調整しながら、事業の活動を維持して会社の更生(再建)を図ります。
自分達の力だけでは経済状況を改善できないと判断した会社が裁判所に申請し、裁判所がこれを受理すると会社更生手続が開始され、再建計画などを任される更生管財人が選任されます。
質問21)「保全管理人(ほぜんかんりにん)」とは何をする人ですか?
回答
会社が会社更生手続などを行う際に、裁判所が保全管理命令というものを出すことがあります。
この、保全管理命令が出された際、裁判所に選任されるのが保全管理人となります。
保全管理人は、会社更生手続が開始されるまでの間、会社の財産や事業を管理する役目を担っており、保全管理人を置くことで、債務者の財産の散逸を防止することができます。
保全管理人には一般的に弁護士が選任されます。
質問22)「更生債権者委員会(こうせいさいけんしゃいいんかい)」とはどのような委員会なのですか?
回答
会社の更生手続は、債権者にとっても勿論他人事ではありません。
会社が更生手続を行う場合に、債権者によって構成される委員会の事を更生債権者委員会といいます。
この委員会は裁判所が許可をすれば会社更生手続に関わることができます。
質問23)「牽連破産(けんれんはさん)」はどんな破産ですか?
回答
民事再生、会社更生、特別清算などの手続きが失敗してしまった場合に、ある一定の要件を満たしていれば裁判所は職権を利用して破産手続開始決定を行えます。
このことを牽連破産というのです。