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二回試験の体験記…問題文1

 二回試験の問題文 (民事弁護科目)

具体的に平成何年度の二回試験なのかは秘密ですが,最近の二回試験の体験記です。
体験記を読んで,実際の二回試験の問題がどのような形式でだされるのか,問題文を読んでから,答案構成をするまでの頭の使い方,時間の使い方,心のもち方,など,先輩の貴重な体験を,ぜひ,参考にしてください。

この年の二回試験も例年通り、民事弁護→民事裁判→刑事弁護→刑事裁判→検察の順で5日間(各7時間半)にわたり実施されました。

民事弁護の事件記録のあらすじ

依頼者が契約にいたるまでの事情

地方都市A県で繁盛している生花店のオーナーが依頼者でした。
依頼者の経営する生花店は地方都市A県で順調に業績を上げ、もともとの本店である一号店のほか,2店舗目である二号店を出店するくらいまで成長していました。
そこに,その地方都市A県への進出を考えている,県外の大手の洋菓子店がA県進出に協力してほしい,という話を持ち掛けてきます。
洋菓子店のオーナーは,依頼者に,
「うちの洋菓子店は,地方都市A県に,出店を予定してます。出店にあたっては,ビルを2つか3つくらい建てます。
そのビルのうち,1つのビルを,まるごと依頼者に経営を任せたい。
なので,ビルの経営に専念するために,現在の一店舗目の店を畳んで、洋菓子店の店舗に出店してほしい」
という話を持ちかけてきたのです。

依頼者の立場としては,今の生花店は小規模とはいえ,十分に儲かっているので,とくに冒険をする必要もないですし,
「1つのビルをまるごと経営をまかせる」というのは,なんだか,話が大きすぎるし,話がうますぎて,なんだか現実味がなかったので,
最初は,依頼者は,洋菓子店の申出を断っていました。
(修習性の感想……私が依頼者だったら,同じように断ると思います)

しかし,
・洋菓子店の役員から,しつこく勧誘されたこと
・建設される予定の洋菓子店のビルがいかに素晴らしいものであるか、ということを熱心に説明されたこと,
・依頼者が,実際に建設現場に行ったときに、1棟目の建物が建築中であり、その完成予想図や実際の工事の進捗状況等を見たところ,本格的なものであったので,信用できると思ったこと
というような事情により,依頼者はついに、洋菓子店の担当者の説得を受け入れて,洋菓子店に出店することを決意します。

ところが,結果としては,依頼者は,洋菓子店に出店したことによって,さんざんな目にあってしまい,トラブルに発展してしまうことになるのです。

のちに,この洋菓子店が裁判の被告となります。
これからは,この洋菓子店を「被告」と呼ぶことにします。

 

依頼者と被告との契約内容
依頼者と被告との間には,当初は,下記のような合意があったとのことです。

●依頼者は被告が雇った従業員を,依頼者の店舗の従業員として使ってよい
●依頼者本人は,自分の生花店の二号店の仕事をしていればよく,洋菓子店の方には,商品の運搬や、繁忙期に顔を出す程度でいい、
●依頼者は,被告の建設した洋菓子店のビルを1棟全部使ってよい

ところが,実際の依頼者・被告間での契約書にはそのような条件は,書かれてはいませんでした。
また,契約書は,業務委託契約書のような感じの契約書であり,賃貸借契約書ではない契約書の形式でした。
この,「賃貸借契約書ではない」ということが,大きな争点となってくるのです。

 

契約後の状況

依頼者は、もともと,被告から,
洋菓子店のビルのうちのひとつを任せる予定
という話を受けていたわけですが,契約のあと,その予定が変更されていきます。

洋菓子店のオーナーから,洋菓子店の本店として建築された1棟目の建物で「生花店」を開店するようにお願いをされます。この新しい「生花店」のことは,三号店,と呼ぶようにしましょうか。
依頼者は,もともとは「洋菓子店」を出店してほしいと言われていたわけですが,「生花店」三号店を出店してほしい,というふうに予定が変更になったわけです。
そして,「生花店」三号店を出店するにあたって,もともと売上があがっていた,依頼者の「生花店」一号店は閉店してほしい,とお願いされます。
依頼者の経営している「生花店」一号店と,洋菓子店本店のなかにオープンする予定の「生花店」三号店が,距離的に近いので,同一の地域に2つの生花店があると,地域競合となって,お客さんの取り合いになってしまうからよくない,という理由であったと思います。

そういうわけで,依頼者は,「生花店」三号店をオープンさせるために,売上があがっていた「生花店」一号店を閉鎖してしまいます。

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