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弁護修習の見るべきポイン2 依頼者への伝え方

弁護士修習では,弁護士が,いかに依頼者と良い関係性を維持しようとしているか,そういう点に,ぜひ,着目してください。

ヒントをあげましょう。

たとえば,民事裁判では,修習生は弁護士と一緒に行動すると思います。
その裁判での審理の状況を,弁護士は,事務所に帰って依頼者と打合せするときに,どのように伝えているか。
ぜひ,よく見てください。
もし,自分が見聞きした裁判の状況と,弁護士が依頼者に話している裁判の状況の説明が,もし,少し印象が違っていたら,そこには,弁護士に,なにか考えがあるのかもしれません。
「弁護士は,なぜ,依頼者に,こういう伝え方をしたのだろうか」
ということを,徹底して考えてみてください。

依頼者にウソを説明するような弁護士はいません。
しかし,裁判で話された,一語一句を,そのまま依頼者に伝えるのかどうかというと,そうではないことが多いように思います。

たとえば,死亡事故など,依頼者の感情をかなりフォローしないといけない裁判の場合に,裁判の相手方である,保険会社の代理人は,
「死んだ被害者にも過失があった」
ということを主張します。
たしかに,判例上は,被害者にも過失があったと認定されるケースかもしれません。
でも,弁護士は,依頼者に,そのことを単純に,
「死んだ被害者に過失があったと保険会社に言われています。」
と,伝えているでしょうか?

おそらく,そうではないと思います。
そういう伝え方は,「非常に頼りない弁護士」「たんなるメッセンジャー。それでも弁護士なのですか?」と言われるレベルの伝え方です。

では,「頼りになる弁護士」は,この裁判の状況を,依頼者に伝えるのでしょうか?

これは,みなさんが,それぞれ考えてください。

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