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疑惑の事務所?

ブラック事務所とは

私が弁護士登録をしたころは、「忙しい事務所」というものはあっても、ブラック事務所といわれるほどのものは、少なくとも、「多くはなかった」と思う。

また、結果的にブラックになってしまったとしても、少なくとも、ボス当人としては、ブラック事務所にする意思はなかったが、

「ボスが自由に生きた結果」事務所がブラックになってしまった、という程度のものが多かったと思う。

しかし、最近は、最初からブラックな事務所にして、若者を使いべらすことを前提として経営をしている事務所というものが、とくに都市部では、無視できない数、あるようにきいています。

具体的な名前については、ここでは伏せますが、修習指導担当の弁護士に、飲み会のときにでも、きいてみてください。

たとえば、たまたま、記事になったものでいえば、

(クリック!)事務所から支給するお金は給料ではなく「貸付金」であるので、自分で仕事をみつけて稼いで、事務所に返済をしなければならない、という、なにか、わけのわからない契約関係であるとか。

そんな事務所は、少しでも社会経験があれば、絶対におかしいと思って近寄らないものであるが、司法修習生のなかには、

「弁護士というのは、こういうものか~」

と思って、疑問に思わない人もいるらしい。

自分の労働条件については、友人関係や知り合いに少しは相談してみた方がいいのではないだろうか。

ブラック事務所の定義は、けっこう「あいまい」

修習生がブラック事務所を見分けるのは、難しいところがある。
そもそも情報量が少なく、修習生の噂話や冗談に過ぎない情報もあったりするからだ。

また、司法修習生には人気の、大手渉外4大事務所は、労働時間が午前9時から午前5時までの20時間労働なので、世間一般の基準でいえば、完全なブラックである。
(もっとも、検察庁も、裁判所も、この点に関するかぎり、ほめられたものでは全くないが…)
それでも、大手事務所の人気が衰えないというのは、修習生が情報不足なのか、マゾ体質なのか、ワーカホリックなのか…

したがって、そもそも「なにをもってブラックというのか?」という定義自体、かなり曖昧なところもある。

 

ただ、吉田も、弁護士を15年以上やってきて、
「こういう事務所は、ブラック事務所の典型だあよ」
という事務所は、一応、指摘しようとすればできる。

自分の価値観とは、しょせんは相対的なものに過ぎない、という自戒をもちつつ、他人の事務所をけなすという、やや冒険的なこころみになるが…

ブラック事務所の典型は一応、下記のリストのとおりである。
有名なブラック事務所
● 雇用条件が異常な事務所
● ボスが性格異常な事務所
● 暴力団の民事事件をやっている事務所