個人事務所か弁護士法人か
法律事務所の場合、個人事務所と法人で、とくにどちらが決定的に有利ということはない。
法人が有利なのは、支店が出せること、会計処理が簡単になるため持続的に成長しやすい、事務所の永続性がある、税金面で有利なことがある、という点であるが、それが決定的なわけでもない。
個人事務所のメリットは、設立が手軽、ということだ。
小規模事務所が弁護士法人にしないのは、小規模事務所の場合、わざわざ法人化するメリットをあまり感じない、ということであろう。
いわゆる東京の大手法律事務所は法人化していない事務所が多い。
これは、既存顧客が多いと個人から法人への契約切替に、膨大な手間隙がかかるからである。
の大手事務所には法人化しているものが多いが、これは、東京に支店をつくるという必要性があるからである。
なぜならば、が発祥の地である会社であっても、いまでは、本社機能は東京に移していることが多いからである。
したがって、クライアントの企業が東京に移るにしたがって、法律事務所も東京に支店を出さざるをえなくなった、ということである。
東京の大手事務所は、東京だけで十分に食っていけるため、他の地域に支店を出すことには消極的である。
(ただし、近年、西村あさひが一部を法人化して、名古屋に支店を出している)