基本
基本は、きかれたことにストレートに答えること。
たいていの修習生は、さすがに、聞かれたことに答えているが、たまに聞いたことにストレートに回答しない修習生がいる。
また、聞かれてもいないことを、自分から勝手に話しだす修習生は、
「ちょっと、状況判断ができない?」
と思われる可能性がある。
だいたい、履歴書や自己PRに書かれていることから深堀して質問されることが多い。
事務所の方で、独自に質問する事項を決めていることもある。
なにかたずねられて回答した場合には、たいてい、その理由を聞かれる。
たとえば、「六法のなかでは、どれが好きですか?」
「刑法です」
と答えたら
「では、なぜ刑法が好きなのですか?」
と、理由をたずねる質問がくることが多いので、気持ちの準備をしておいた方がよい。「なんとなく」では答えにならない。
質問に対する回答は、①結論②理由、とした方が頭が良さそうに見える。
理由→結論と話していると、「話が長い」「要領を得ない」と思われることがある。
会話のキャッチボールがつづくように留意しよう。沈黙が続くようだと、時間的にはまだ余裕があっても、「とくになければ面接は終了」となる可能性がある。一般には、長く面接をしてもらった方が印象に残るので有利である。
給料、勤務条件、弁護団事件の可否、個人事件の可否などは、最終面接までは質問することがはばかられる。
修習生は、修習中の出来事を話したがる傾向があるが、弁護士の方としては、それは日常の出来事にすぎないので、あまり興味はない。
年配の弁護士の修習制度と、66期の修習制度はまったく異なるため、今の修習制度の話をすると、興味を引くかもしれない。前期修習がなくなって、実務修習から開始ということを知らない弁護士も多い。